お知らせ

2021.10.19

銘菓探訪vol.2【戦争と平和と鶴亀もなか】

いつも御菓子所高木オンラインショップをご愛顧いただきましてありがとうございます。

御菓子所高木の代表的なお菓子といえば何だろうと考えてみますと、真っ先に挙がりますのは70年近いロングセラーである【鶴亀もなか】です。そこで今回は【鶴亀もなか】を語るには欠かせない鶴亀マークの紹介とお菓子に隠された想いを深堀してまいります。

 

 

◆原爆からの復興と鶴亀もなか

御菓子所高木は創業者の高木松次郎を中心として、戦前はおぜんざいなどの甘味を取り扱う和風喫茶を営んでおりました。現在も茶寮を十日市本店と福屋八丁堀本店4階の2店舗構えており、こちらでは和のお食事やスイーツをお楽しみ頂けます。

 

 戦後営業を再開した2代目である神谷明雄の時代からは喫茶営業と並行して菓子製造もおこなっていく事となります。

 

原爆ドームから徒歩5分の位置にあり、店舗のあった当時の左官町(現:十日市町)のあたりは被害が甚大だったそうです。原爆による被害を目の当たりにしながらもお菓子作りをしていく上で「戦後・被ばく復興途上の広島に慶ばしいお菓子を」という想いから生まれたのが【鶴亀もなか】でした。

 

販売当初はサッカリンなどの砂糖の代替品が使われることが多かったと言われています。そのような状況にもかかわらず、本物の砂糖を調達するなどして原材料へのこだわりを強くもって菓子作りに向き合ってまいりました。この「こだわりの材料を使って、上質なお菓子を」という企業理念は現在も引き継がれております。

 

後述いたします鶴亀マークと共に【鶴亀もなか】が生まれたのが1955年頃の事。以後、長年にわたって広島で多くの方に「御菓子所高木と言えば鶴亀もなか」とおっしゃっていただけるほど浸透し、またご愛顧いただいております。

 

 

◆鶴亀マークとは

お客様からよくお問い合わせいただくのが「手提げに書いてある漢字は何て読むの?」というものです。一見すると象形文字のようなこのマークは私共が「鶴亀マーク」と呼んでいるもので、実は漢字ではございません。

 

鶴という漢字のへんとつくりの間に亀という漢字を合わせて出来上がったこのマークは2代目である神谷明雄が考案したもので【鶴亀もなか】と共に生まれました。おめでたいモチーフの代表格である鶴と亀をマークにしてあしらう事で「戦後・被ばく復興途上の広島に慶ばしいお菓子を」という想いをより強く、見える形でも表現したと言えます。販売開始以後 何度か包装資材や包装形態の変更を経ておりますが、必ずこのマークはお菓子の正面に大きく描かれております。

 

【鶴亀もなか】が浸透するにつれ、鶴亀マークが会社のトレードマークとして手提げ袋やお店の暖簾(のれん)・配送車などにも広く用いられるようになったのです。

  

※(左)現在も店頭の暖簾に使われている様子 (右)1960年代に販売されていた鶴亀もなか

 

【鶴亀もなか】は、御菓子所高木をご存知の多くの方が召し上がったことのあるお菓子かもしれません。ですが、その生まれた経緯やマークに込められた意味までご存知の方は多くなかったかもしれません。定番の商品もより深く知ることで、一層味わい深くなるかと思います。

 

鶴亀もなかは季節限定で春は桜あん・秋は栗あん・冬は酒あんを取り扱っております。ぜひそれぞれの季節だけのお味もお楽しみ下さい。

季節限定のお味や詰合せなど【鶴亀もなか】関連商品はバナーからご覧ください。

 

 

 

  

 

 

 

 

オンラインショップならびに店頭にて皆様のご来店をお待ちしております。

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